Volkswagen.Das Auto.

Fuel & Power-train Strategy.

Clean Diesel Engine.

2.0TDIエンジン(コモンレール式)

卓越した低燃費と優れたドライバビリティを武器に、ヨーロッパでは一躍、乗用車用パワートレインの主流へと躍り出たディーゼルエンジンですが、その進化はまだまだ留まることを知りません。今後ますます厳しくなる排ガス規制に対応し、また静粛性やスムーズさにも更に磨きをかけるために、フォルクスワーゲンはTDI®ユニットに一層の磨きをかけています。コモンレール式燃料噴射装置を採用した最新の2.0 TDIエンジンは、その最先端と言うことができます。

ポンプによって高圧化した燃料を頑丈なレール内部に蓄え、各気筒のインジェクターに均一に供給するコモンレールシステムは、各気筒ごとに燃料の噴射圧、噴射時期、噴射量をきめ細かく制御することが可能であり、また高圧で噴射するために燃料の霧化を促進できることにあります。
簡単に言えば燃焼効率を大幅に向上させることができるため、燃費も低排ガス特性も、また出力も、飛躍的に高めることができるのです。

この2.0リッター TDIユニットに採用されたコモンレールシステムは、実に1800barもの高圧で燃料を噴射します。また、反応速度に優れたピエゾ式インジェクターの採用によって、1回の燃焼行程に最大7回もの燃料噴射を行なうことが可能になり、これによって排ガスを低減し、燃焼音も抑えた最適な燃焼コントロールを実現しました。16.5という低圧縮比も、緻密な燃焼制御による始動性の確保があって初めて採用できたものです。

もちろん、他にも最新の技術がふんだんに盛り込まれています。燃焼室へと送り込まれる空気に強力な渦流(スワール)をつくり出すためのスワールフラップ付きのインテークマニホールドや、直径0.123mmの8孔ノズルを備えたインジェクター、更にはフローノイズを大幅に低減した可変ジオメトリー式のターボチャージャーに、燃焼温度を下げることで排ガス中のNOxを低減するEGR(排ガス再循環)に、その効果を高めるEGRクーラーを追加したクールドEGR(低温排ガス再循環)、従来のセラミックに代えて特殊なセル構造のメタルを担体とする触媒コンバーター、そして高性能のDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)など、それらはまさに枚挙にいとまもないほど。これらが相まって、クリーンさや静粛性に、大いに磨きをかけているのです。


その結果、2.0 TDIエンジンは、騒音レベルの大幅な低減を実現するとともに、さらにピエゾインジェクターやNOx吸蔵触媒を搭載したエンジンは、世界で最も厳しいといわれるアメリカのTier II Bin5の排ガス規制をクリアし、ジェッタブルーTDIとして、2008年に発売され、その後、パサートにも搭載されて、欧州とアメリカで販売されています。

無論、TDIエンジンの魅力である走りの心地良さも、一層引き伸ばされています。最大トルクは320Nmを発生し、低速域から非常に扱いやすい特性を実現する一方で、最高出力140PSを4200rpmで発生し、レブリミットは5000rpmに至るという爽快さをも身に付けているのです。
コモンレール式燃料噴射装置の採用で、TDIはディーゼルエンジンの新たなスタンダードを築き上げたと言っていいでしょう。革新の伝統は、先進の技術によって継承されたのです。