ブレーキフルードはどういう役割をするのですか?
ブレーキフルードは、ブレーキペダルからブレーキに適切な量の圧力を伝達する役割を果たします。それがお車を確実に停止させる唯一の方法です。そのため、ブレーキフルードはいくつかの高い要求条件を満たさなければなりません。
低温条件下でも流動性を保つこと
ブレーキフルードは、凍るような環境下でも凍結したり、粘度が高くなりすぎたりすることがあってはなりません。
湿気を吸収すること
ブレーキフルードは吸湿性です。すなわち、水を吸収することによって、ブレーキシステム内で水滴が形成されるのを防ぐのです。これにより、錆びの発生やブレーキ能力の低下を防ぎます。
沸点が高いこと
ブレーキフルードが沸騰してはなりません。沸騰すると、エアクッションのように作用して圧縮される蒸気の泡が形成されてしまいます。これは、ブレーキへの制動力の伝達が不完全になることを意味します。
なぜブレーキフルードを交換する必要があるのですか?
ブレーキフルードは湿気を吸収します。そのため、ブレーキシステム内の水の量が少ない状態で維持されます。しかし、時間の経過とともにブレーキフルードの量は増加します。水分量が多すぎると沸点が下がり、それによって水泡が発生する場合があります。そしてブレーキを踏んだとき、それらの気泡が圧縮されます。これにより、ブレーキシリンダーとブレーキ間の力の直接伝達が妨げられ、制動力が失われてしまいます。したがって、ブレーキフルードは定期的に交換する必要があるのです。
ブレーキフルードは自分で交換できますか?
お客様ご自身と周囲の人々の安全を確保するため、ブレーキなど制動装置の整備は道路運送車両法施行規則における特定整備と位置付けられており、自動車特定整備事業者による安全性の高い作業手順で扱われなければなりません。したがって、ブレーキに関する作業はフォルクスワーゲンによる訓練を受けた正規ディーラーにご依頼ください。
ブレーキフルードの交換時期はいつですか?
2008~2020年モデルのフォルクスワーゲン車の場合、ブレーキフルードは購入してから3年後に1回目の交換を行い、その後は2年ごとの交換をお勧めしています。2021年モデル以降のフォルクスワーゲン車の場合は、購入から2年後に1回目の交換を行うことをお勧めします。
ご要望がございましたら、次回の車検時にブレーキフルードの交換をさせていただきますので、最寄りの正規ディーラーにご予約ください。